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「響〜小説家になる方法〜」打ち切りかと思うくらいあっさり終わったな〜

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「響〜小説家になる方法〜」がついに終わってしまいました。


マンガ大賞2017で大賞の受賞や小学館漫画賞を受賞、さらには実写化したり発行部数が200万部を超えたりと、非常に人気はありました。


主人公のこの天才は一体どこに向かって行くんだろうと思っていたらあっさり終了。


そりゃもうビックリするくらいあっさりしてます。



最初は天才の行方が気になって

「響」連載がスタートした当初、圧倒的な才能を持ちながらもまだ世に知られていない存在の主人公・鮎喰響の行方が気になっていました。


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小説がたまらなく好きで、小説を読みながら登下校をしたり、自身の感性を確かめるべく出版社に小説を投稿してみたり。


ただただ文学を愛している少女がこれから何者になっていくのかが非常に気になる出だしでした。


出版社の編集者に見惚れられ、芥川賞を受賞した小説家をその才能で絶句させ、関わる文学関係者に次々と存在感を知らしめていく響はいずれ何かしらの形で名を馳せるんだなと、ストーリーの先はある程度読めはしましたが過程が気になって気になって。


1巻〜6巻までの芥川賞、直木賞の話は天才が迷うことなく爆進していく姿が非常に魅力的でした。



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次第にパターン化していく展開

6巻途中から鮎喰響が進級し、新たな物語が始まっていくんだなと期待していました。


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が、なんだかどんどんパターン化していくなと。


はじめの頃は圧倒的な天才の見せるエキセントリックな一面が面白いものでしたが、これに段々慣れていっちゃうんですね。


文学に関しては何をしても常に天才的で、事あるごとに注目を集めます。


試しに書いた吸血鬼の小説がラノベの大賞を受賞しアニメ化になる。


2時間で書いた小説は高校文学コンクールで最優秀賞。


中学生の頃に書いた小説は荒削りながらも編集者をうならせる才能を見せる。


大学進学受験の合間に書いた小説は文句無しで傑作。


もうなぜ響がこれほどまでの才能を持っているのかはよくわからず、ただただ天才なんだなとこれでもかと見せつけられます。


この天才っぷりと並行して必ずエキセントリックな部分も毎回描かれます。


文学誌の賞の授賞式で喧嘩をふっかけてきた他の候補者をパイプ椅子で殴ったり、芥川賞と直木賞の授賞式では記者を蹴り上げたり。


対立するものは常に真っ向からねじ伏せていく姿が痛快でしたが、毎回対立する相手を問答無用でねじ伏せていくやり方がワンパターン化していきます。


無断で響の特番を組んだプロデューサーに対してはテレビ局に乗り込み番組を中止させる。


響を政治に利用しようとする文科省大臣はぶん殴って事態を終わらせようとする。


響の小説のマンガ化を喧嘩で決着をつける(結果マンガ化はするが)。


毎回何をしても天才な響の側面と、響無双、天上天下唯我独尊な状態が同時進行してお話はチャンチャン。


気がつけば6巻から既刊の12巻まで同じような話の繰り返しです。


挫折もなければ苦悩もない、ただただ天才は天才だと一方通行な物語はネタ切れしないもんなのかな〜なんて思っていたら海外留学の受験に成功して渡英。


で、最終回(最終巻は2019年11月発売予定)。


最終巻がまだリリースされていないので具体的な内容は伏せますが、渡英しても英語でその文才を発揮してこの漫画は終わります。


作品自体は面白かったのですが、結局1〜6巻くらいまでの勢いで終盤まで来たものの、お話は大きく膨らむことなく収束。


伏線が張り巡らされているような作品ではないので、終わったところで謎が取り残されるというわけではないので問題はないのですが。


好きな作品だっただけに、ただ右から左へと物語が進んですんなり終わってしまうのはなんだかもったいないな〜と。



上達しない作画

マンガなんて話が面白ければ絵は二の次、とも言えますが、流石に上達しない絵柄はもう笑えてきます。


この4巻くらいまでは表紙頑張ってたと思うんだけどな〜。

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9巻の表紙は「この絵を表紙にするか?」と素人ながらに思う絵。




連載開始時から絵はうまくはないのですが、話が進むに連れて尖りだすアゴ。


崩れていくボディバランス。


動いているのか止まっているのかよくわからない描写。


味があるといえば味があるとも言えますが、ふいに出てくる作画崩壊とも思えるコマはマンガの内容そっちのけで笑えてきます。


ただ天才を書いているマンガなのに、その天才っぷりが絵柄からは一向に伺えないミスマッチさは、あるいみ響以上に作者が天才だなと思わせます。



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結局どうやって小説家になるかは謎

主人公が天才なんだ!と書いただけのマンガですがそこそこ面白いです。


異世界転生もののような「俺tueee」というものとは経路は違いますが、気軽に読むという点においてはどちらも似たものを感じます。


作品の終わりを迎えて思ったのですが、作品のサブタイトルにかいてある「小説家になる方法」は結局どうやったら小説家になれるのかという具体的な一切出てきません。


主人公はただただ天才。


有名小説家はそこそこの文才と親の影響力もありたちまち有名に。


何度も文学賞を逃す小説家は、何年も書き続けたら賞を受賞。


小説家を目指している後輩はデビューしたのかどうか謎。


誰一人として小説家になる方法はあやふやなまま。


これは作者が小説家になる方法なんて人それぞれだよ〜とか、小説家になる人はなるべくしてなる、というメッセージだとしらた面白いですが、まぁそんなことはないですよね。


なんだかんだ書きましたが、面白いですよこのマンガ。



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